生地の表面層にフィルムを貼付けて皮膜する加工。ラミネートする目的は防水性や撥水性の機能を持たせることや光沢感を出すためなどに施されます。
ラミネートがフィルムを使用しているのに対し、コーティング加工はゲル状の樹脂剤を生地に塗布する加工です。フィルムを貼り合わせるラミネート加工に比べると防水性は劣ります。
二種類以上の素材を張り合わせる加工
帰性反射(光が光源方向に反射する特性)機能を持つ素材が直接生地に織り込まれ、又は貼り付けられたもの。夜間、運転手からの視認性に優れています。
フィルパワーとは、羽毛のかさ高性を現す単位。数値が大きいほど、羽毛の膨らみが大きく、中に含まれる空気の層により熱を外に逃がしにくくなります。 一般的に、高品質といえる製品のフィルパワーの目安は700以上。 詰められているダウンの量とも関係しており、混合率が高いほどフィルパワーも大きくなります。
織物とその材料である繊維を指す言葉です。アパレル関連の繊維のことで、多くは加工前のものをさします。
従来のアヒルの羽毛を使用するのではなく、人工的に作られた化繊綿を採用した1着。 年々技術の発達と共に今やダウンよりも暖かいとも言われ、環境問題の観点からも続々と国内外のハイブランドでも使用される注目素材。
アッパーとは、靴の底を除いた上の部分を指す。 甲、腰、踵部分からなる部分の総称。
靴内で足の裏に直接あたる部分です。 靴のフィット感を高めたり、衝撃を吸収したりする役割があります。
バックのショルダーハーネスやウエストベストを、身体にしっかりと装着するためのパーツ。
途切れのない、継ぎ目のない、縫い目のないなどの意味を持つ「シームレス」をファッションで使う時は、継ぎ目がなく作られたアイテム
ファスナー業界にあって、国内市場の95%、世界でも45%のシェアを誇る。吉田工業株式会社の頭文字「YKK」の商標。
衣類の横や、ポケットの横などに挟んで付けるネームタグ。
糸を1本1本織り込んで作るネームです。 タテ糸にヨコ糸を織ることで生地およびデザインやロゴを表現します。
化学繊維を用いて本物の毛皮に似せて作られた素材のこと。フェイクファーは本物のファーよりも丈夫である上に安く製造ができ、手入れがしやすいという多くのメリットがあり、今ファッション業界では積極的に使われている注目の素材です。
別称マジックテープ。服のポケットや袖口などに広く使われている、カギ状のトゲが無数に付いた布と起毛状の柔らかい布のコンビ。
生地の継ぎ目から浸水を防ぐために、内側からテープを圧着して防水性を高めたディテールのこと。 アームや身頃の繋ぎ合わせにはもちろん、立体的に仕上げたフードにもシームテープが使われる。
撥水は「水を弾く」状態を意味します。高度に撥水する状態を表す際に「超撥水」とは、一般的に液体と固体表面との接触角が150°を超えた状態を指します。
生地にしみこもうとする水の力を抑える性能数値。生地が、どれくらいの水圧に対して耐えられる防水性を持っているかを表します。
生地1㎡あたり、24時間で何gの水分を透過した(外に出す)かを示した数値。 衣服内の水滴にならない蒸気状態の汗を、生地が透過させる(外に出す)度合いを表します。蒸れにくさ:最低でも5,000g以上、できれば8,000g以上。ベトベトなりにくさ:最低でも10,000g以上、できれば20,000g以上。
生地(繊維製品)への汚れを付きにくくしたり、もし汚れても落ちやすくするための加工のこと。食べ物のシミや化粧品などの油性の汚れから、汗や角質など水性の汚れまで幅広いです。
UVカットは紫外線をさえぎることです。UPFは「UltraViolet Protection Factor」の略称であり、衣類が紫外線を防ぐ効果を示す指標です。
伸縮性や弾力性に富んでおり、運動性能の高い素材。原料としては、ウールや綿、ポリウレタンなどが使用されています。
繊維上の菌の増殖を抑制し、防臭効果をもたせる加工のことです。繊維上での「細菌」の繁殖活動を阻止することによって、「細菌」による人体からの汗などの分解に起因する悪臭の発生を防ぐことができます。
ピリング(毛玉が生じること)。完全に防止するのは極めて困難ではありますが、生地に加工を施すことによって発生を抑えること。
汗をすばやく吸収してすばやく発散する機能のこと。夏場の暑さやスポーツで汗をかいても、衣類の中がサラサラと快適の状態を保てるすぐれものです。
身体の遠赤外線から受ける輻射熱を吸収し、保温性を高めます。
文字通り、触るとヒンヤリと感じる生地のことです。 熱伝導率・熱拡散率が高いことによって、肌の熱が生地に瞬時に移動することで冷たさを感じるというもの。熱は高温から低温へと熱を移す、という性質を活かした生地です。
皮膚から出る汗の水蒸気が繊維表面に吸着されることで、暖かさを得られる素材のことであり、ユニクロが開発した「ヒートテック」が代表です。
雨や雪のツルツルした路面で歩行した際、滑らないように加工されている靴底。溝の隙間が狭く細かい意匠のソールやガラス繊維がゴムに練りこまれたソール。
地面から4cm、4時間の浸漬状態での防水性を備えた防水機能。ブーツを水深4cmの静水に4時間浸す試験を行う。
天然繊維とは、自然界に存在する植物・動物・鉱物から得られる繊維のことを指します。主に植物繊維と動物繊維に分けられます。
植物繊維には、綿、麻、ジュート、ヒマワリ、ココナッツ、バナナ、ラミーなどがあります。これらの繊維は、繊維素と呼ばれる植物の細胞壁成分から作られており、軟らかくて吸湿性があります。
動物繊維には、シルク、羊毛、アンゴラ、カシミア、鹿革、魚皮などがあります。これらの繊維は、動物の体から得られます。それぞれの繊維には、独特の風合いや特性があり、衣服やインテリアなどに利用されています。
綿とは、綿花と呼ばれる植物の種子毛から得られる天然繊維のことを指します。綿花は、主にアメリカ大陸原産で、世界中で栽培されています。
綿は、柔らかくて吸湿性が高いため、衣料品や寝具などの素材として広く利用されています。また、綿は比較的低価格で入手可能であることから、広く一般に使われる天然繊維の一つでもあります。
綿には、綿花の品種や栽培地、収穫方法などによって異なる特性があります。たとえば、⾧繊維のエジプト綿は強度が高く、高級なシャツや寝具の素材として利用されます。また、オーガニック綿は化学肥料や農薬を使わない栽培法で作られるため、環境に優しい素材として注目されています。
リネンは、亜麻と呼ばれる植物から得られる天然繊維のことを指します。亜麻は、主にヨーロッパや地中海地域で栽培されており、種子から搾った油や種皮から作られる油かすなど、多くの用途に利用されています。
リネンは、綿やウールと比較して強度が高く、吸湿性があります。また、独特の光沢感やシワ加工の風合いがあり、高級な衣料品やホームテキスタイルの素材として人気があります。
一方で、リネンは比較的扱いにくい素材ともされており、縮みやすかったり、しわがつきやすいといった特徴があります。また、天然繊維の中でも高価な部類に入るため、一般的に綿やポリエステルに比べて価格が高めになる傾向があります。
ジュートは、アジア原産の熱帯植物の一種であるコモンジュート (Corchorus capsularis) やタスタジュート (Corchorus olitorius) の茎から得られる天然繊維のことを指します。
ジュートは、熱帯地域で栽培され、収穫された茎は、水に浸して湿度を調節し、柔らかくしてから繊維に加工されます。ジュートは、強度が高く、吸湿性があるため、織物やロープ、麻袋、マット、カーペットなどの素材として広く利用されています。
ジュートは、天然繊維の中でも比較的安価な素材であり、また、環境に優しい素材として注目されています。ジュートは、育成に多くの水を必要とするため、水資源の豊富な地域で生産されることが多く、また、生産には農薬や化学肥料をほとんど使用しないため、環境負荷が低くなっています。
ヒマワリは、北アメリカ原産の植物で、種子から油や食用の種子、または飼料や燃料にも利用されます。ヒマワリの茎や葉には、繊維が含まれており、紙や織物、ロープなどの素材としても利用されます。
ヒマワリの種子からは、多くの食用油が作られます。ヒマワリ油は、抗酸化作用が高く、ビタミンEが豊富であるため、健康的な食生活に欠かせない栄養素を含んでいます。また、ヒマワリの種子は、栄養価が高く、食物繊維も豊富であるため、スナック菓子やパンなどの食材としても広く使われています。
ヒマワリの繊維は、通常ジュートや綿と混紡され、ロープや袋などに利用されます。また、ヒマワリの繊維を使った布は、手触りが柔らかく、しっかりとした強度があります。
ただし、繊維の質はヒマワリの種子の品種や栽培方法によって異なり、品質が均一ではないため、比較的少量しか生産されていません。
ココナッツは、熱帯地域に自生するヤシ科の果実で、ココナッツヤシの実のことを指します。ココナッツは、果肉や水、油、繊維などが利用され、多くの用途があります。
ココナッツの果肉は、食材として利用されます。特に、ココナッツミルクやココナッツクリームは、多くの料理やスイーツに広く使われています。また、ココナッツウォーターは、スポーツドリンクやヘルシードリンクとして人気があります。
ココナッツオイルは、健康的な油として知られ、料理に使われるだけでなく、スキンケア製品やヘアケア製品にも利用されます。ココナッツの果実からは、また、繊維が取れ、ロープやマットなどに使われます。繊維は、生地に編んでバッグや帽子、ラグなどの製品にも利用されます。
ココナッツは、栽培においても非常に有用であり、その樹木は、果肉や水だけでなく、燃料や建材としても利用されます。また、ココナッツヤシの木々は、熱帯地域の環境を保護し、海岸線の防風林としても利用されています。
バナナは、熱帯地域に自生する果物で、多くの人に親しまれている食材の一つです。バナナは、果肉や皮、花、茎などが利用され、様々な用途があります。
バナナの茎は、食用にはあまり利用されませんが、繊維質が強く、紙や織物などの素材として利用されることがあります。また、バナナの花は、料理の材料として利用される他、スーパーフードとしても注目を集めています。
ラミー(ラム)は、亜麻科の一年草の植物で、その茎から取れる繊維を指します。狭義には、品質が高く、柔らかくて光沢があり、肌触りが良いものを指します。
ラミーの繊維は、非常に強く、摩擦にも強いため、布地やロープ、麻袋、和紙、ボードなどの製造に利用されます。また、ラミーは繊維質が豊富で、繊維が取れるだけでなく、茎や種子からは油が取れ、食用にも利用されます。
ラミーは、栽培が比較的容易で、環境にも優しい作物とされています。また、育成期間が短く、農薬や化学肥料を使用する必要が少ないため、有機栽培が盛んに行われています。このように、ラミーは、天然素材として注目を集めており、環境に配慮した製品の開発にも利用されています。
シルクとは、蚕が作り出す繭(まゆ)から取れる繊維のことを指します。繭は、蚕が繭を作り上げるための唾液から作られており、その唾液が空気に触れることで固まって、細かな繊維状になります。この繊維を撚ることで、シルク糸ができます。
シルクは、非常に柔らかく、光沢があり、肌触りが良いことで知られています。また、保湿性や通気性が高く、吸湿性にも優れているため、夏は涼しく、冬は暖かく感じることができます。
シルクは、主に衣料品や寝具などの素材として利用されています。高級なドレスやスーツ、ネクタイなどのファッションアイテムには欠かせない素材の一つです。また、シルクは繊維が細く、糸に撚ることができるため、美しい柄や模様を織り出すことができます。
シルクは、蚕の繭から取れる天然素材であり、その加工過程で環境に配慮した方法が取られている場合が多いため、エコ素材としても注目されています。
ウールは、羊毛を原料とした天然繊維の一種です。羊毛は、羊の体毛から得られます。
ウールは、保温性に優れており、空気を含んで保温するため、冬の衣料品として重宝されています。また、吸湿性に優れているため、汗をかいても肌にまとわりつかず快適に着用できるという特徴もあります。
ウールはまた、独特の風合いや光沢感があるため、ファッションアイテムとしても人気があります。さらに、高い撥水性や耐久性も持ち合わせており、カーペットや家具の素材としても用いられています。
アンゴラは、ウサギ科のアンゴラウサギから取れる繊維のことを指します。アンゴラウサギの毛は、非常に柔らかく、光沢があり、肌触りが良いことで知られています。
アンゴラは、ウールやカシミアと同様に、保温性に優れ、軽量であるため、冬物の衣料品やアウター、セーター、スカーフ、手袋などに利用されます。また、アンゴラ繊維は、毛羽立ちが少なく、抜け毛も少ないため、品質が高く、⾧く使うことができるとされています。
ただし、アンゴラウサギの繊維は非常に細く、短いため、糸にするための加工が非常に難しく、コストが高いことが欠点です。また、アンゴラウサギの飼育が難しく、毛を取ることも非常に手間がかかるため、アンゴラ製品は高級品として扱われることが多いです。
アンゴラ製品を作る場合は、環境に配慮した生産方法が取られることが多く、エコ素材としても注目されています。
カシミヤは、カシミヤヤギから取れる繊維のことを指します。カシミヤヤギは、主に中国、インド、モンゴルなどの高地地帯に生息しており、冬になると厚い毛皮を身に着けます。その毛皮を剃った繊維がカシミヤです。
カシミヤは、非常に柔らかく、軽くて温かいことで知られています。ウールよりも繊維が細く、短いため、非常に滑らかでしなやかな肌触りがあります。また、保湿性が高く、静電気が発生しにくいため、冬物の衣料品やアクセサリー、ブランケットなどに利用されます。
ただし、カシミヤの生産量は少なく、糸にするためには非常に手間がかかり、高価な素材として知られています。また、偽物が多く出回っており、品質の良し悪しには注意が必要です。
カシミヤは、繊維が細く、柔らかく、保温性に優れるため、高級な衣料品やアクセサリーの素材として愛されています。カシミヤの生産過程では、環境に配慮した方法が取られることが多く、エコ素材としても注目されています。
鹿革は、シカの皮をなめし加工した革のことを指します。鹿革は、柔らかく、しなやかで、耐久性があり、風合いが良いことから、高級な革素材の1つとされています。
鹿革は、一般的には、染色せずにそのままの自然な色合いで使用されることが多く、独特の質感や色合いが魅力的です。また、軽量でありながら強度があるため、衣料品や鞄、財布、靴などの素材として広く使われています。
ただし、鹿革は、他の革と比べてやや高価であり、革の中でも比較的加工が難しいため、生産量が限られています。また、シカの生息地である自然環境の変化や、シカが狩猟の対象になることもあるため、鹿革は、取り扱いには注意が必要な素材の1つとされています。
鹿革製品を作る場合は、鹿の生息地である自然環境を保護する取り組みが行われることが多く、エコ素材としても注目されています。
魚皮とは、魚から取れる皮をなめし加工した素材のことを指します。魚皮は、革に比べて薄く、柔軟性が高く、また、独特の模様や質感が魅力的です。
魚皮は、一般的には、主にサケ、タラ、カジキ、エイなどの魚から取られます。加工の過程で、魚の鱗を取り除いた後、皮をなめし、柔らかく加工されます。魚皮は、その柔らかさと薄さから、バッグや財布、靴などの小物やアクセサリーの素材として使われることが多く、高級感やエキゾチックな雰囲気を与えることができます。
また、魚皮は、皮の取り方が非常に効率的であり、魚肉とともに食用として利用されることが多いため、エコ素材としても注目されています。魚皮を利用することで、食品加工時に発生する廃棄物の削減につながり、サステナブルな消費を促進することができます。
化学繊維とは、合成樹脂や化学原料を原料として、人工的に合成・加工された繊維の総称です。石油や石炭などの化石燃料から得られる原料を元に、高温高圧下で反応を起こして合成された繊維です。
化学繊維には、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタンなどがあります。これらの繊維は、天然繊維と比べて、強度や耐久性、染色性などの点で優れていることが特徴です。また、製造過程での原材料の均一性が高く、生産性が良いため、低コストで大量生産することができます。
化学繊維は、衣料品や家庭用品、自動車部品、建材、医療用品など、様々な用途に利用されています。一方で、化学繊維は、天然繊維に比べて環境負荷が大きいとされています。製造時に大量のエネルギーを必要とし、製品が廃棄された際には分解が難しいため、環境に悪影響を及ぼす可能性があります。最近では、サステナブルな化学繊維の研究が進められ、環境に優しい素材の開発が注目されています。
ポリエステルは、合成繊維の一種で、プラスチックを原料として製造されます。繊維だけでなく、フィルム、シート、ボトルなどの製品にも使用されています。
ポリエステルの特徴としては、耐久性、弾力性、防水性、速乾性などが挙げられます。また、通気性が良く、柔らかく肌触りが良いため、衣服にも広く利用されています。
ポリエステルは、織物、ニット、不織布などの形態で使用されています。また、耐久性があるため、アウトドア用品、運動ウェア、自動車用品、家庭用品などにも利用されています。さらに、リサイクルが可能で、PETボトルなどの原料として再利用されることが多くなっています。
ナイロンとは、合成繊維の一種で、石油などの化学原料から製造されます。強度が高く、しなやかで耐久性があるため、衣服やバッグ、ロープ、タイヤコードなどの材料として広く利用されています。
ナイロンは、繊維にするために溶融紡糸法によって製造されます。繊維の形態だけでなく、膜、フィルム、シートなどの製品にも使用されます。また、耐水性、耐久性、防塵性、速乾性などの性質を持ち、さまざまな環境下での使用に適しています。
ナイロンは、繊維以外にも、自動車部品、電子機器、スポーツ用品、医療用品などの材料としても使用されています。また、リサイクルも可能で、廃ナイロンから再生ナイロンが製造されています。
アクリルとは、合成繊維の一種で、アクリル酸のエステルを主成分としています。毛糸やニット製品、カーペット、衣料品などに利用されており、ウールに似た柔らかさや保温性、耐久性に優れています。
アクリル繊維は、織物、ニット、不織布などの形態で使用され、その特徴として、軽量であること、耐久性があること、防炎性があることが挙げられます。また、撥水性や吸湿性にも優れているため、雨具やスポーツウェアなどにも利用されます。
さらに、アクリル繊維は、染色性に優れているため、色落ちしにくく、色が⾧持ちすることが特徴です。また、熱可塑性にも優れており、繊維以外にも、ペイント、接着剤、医療材料などにも利用されています。
ポリウレタンとは、合成樹脂の一種で、ポリエステルやポリエーテルなどのポリオールとジイソシアネートを反応させて作られます。柔軟性が高く、耐久性に優れているため、様々な製品に利用されています。
ポリウレタンは、繊維やフィルム、スポンジなどの形状で使用されており、ウレタンフォームやエラストマー、接着剤、塗料、シーリング剤、繊維加工剤などにも利用されています。また、防音材、断熱材、衝撃吸収材などの用途でも使用されています。
ポリウレタンは、柔軟性があり、伸縮性があるため、ストレッチ素材としても広く使われています。服飾用品のほか、自動車や家具などのインテリア、スポーツ用品、医療材料などにも利用されています。
レーヨンは、人工的に製造された繊維の一種で、天然素材であるセルロースから作られています。セルロースを化学的に溶解・再生して製造されるため、天然繊維と化学繊維の中間的な特徴を持っています。
レーヨンは、柔らかくしなやかで、吸湿性や速乾性に優れています。また、染めやすく、光沢や柔らかい手触りがあるため、衣服や室内装飾品、カーテンなどの素材として広く利用されています。
一方で、レーヨンは、水に弱いため、水洗いができないことや、縮みやすい、伸びやすい、摩擦に弱いなどの特徴もあります。また、天然繊維とは異なり、消防法で規定される防炎性能を持たないため、防炎性を求められる場合は、加工や撥水加工などの対策が必要となります。
最近では、環境に配慮したレーヨン素材も登場しています。例えば、バンブーレーヨンは、竹を原料としているため、環境にやさしい素材として注目されています。
「キュプラ (Cupra)」は、化学繊維の一種で、日本製鋼所(旧神戸製鋼所)が開発した人工素材です。キュプラは、ナノセルロースを原料としており、再生可能な素材であるため、環境に優しい素材として注目されています。
キュプラは、天然繊維のような柔らかさと風合いがあり、肌触りがよく、吸湿性・放湿性に優れ、ドライタッチで軽い着心地が特徴です。また、染色性にも優れており、美しい発色が得られます。キュプラは、主に衣料品の素材として使用されるほか、化粧品やハンドタオル、寝具などにも用いられています。
「ボア (boa)」は、織物の一種で、起毛加工を施した素材のことを指します。起毛加工とは、織物の表面にある毛羽立ちを強める加工方法で、繊維を削ったり、針金で切り込みを入れたりすることで、柔らかくふわふわとした質感を生み出します。
ボアは、起毛加工を施した側面を外側にして縫い合わせた素材で、中綿や裏地を入れることで暖かさを持たせることができます。主にアウターやコート、ジャケット、帽子、手袋などの防寒用品に使用されます。また、最近では、ファッション性の高いデザイン性の高いボア素材が多数開発され、ファッションアイテムとしても注目されています。
「フリース (fleece)」は、繊維を起毛加工し、毛羽立ちのある柔らかい素材のことを指します。フリースは、起毛加工によって空気層を作り、保温性に優れた素材となっています。
フリースは、通気性にも優れているため、吸湿性が高く、速乾性にも優れています。また、軽量かつ柔軟性があり、動きやすいため、アウトドアウェアやスポーツウェア、フィットネスウェアなどにも広く使用されています。また、最近では、ファッション性の高いフリース素材が開発され、カジュアルウェアやスポーティなスタイルにも取り入れられています。
「トリコット (tricot)」は、織物の一種で、糸を左右に往復させながら織り上げる織り方のことを指します。トリコット編みは、通常、平織りよりも密度の高い織り目を作り、柔軟性があり、しなやかな仕上がりになります。
トリコットは、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどの合成繊維を用いて作られることが多く、伸縮性に優れているため、スポーツウェアやレッグウェア、下着、水着、帽子などの衣料品に広く使用されています。また、表面に光沢感を出すこともできるため、ドレスやブラウスなどのファッションアイテムにも使われています。
通常、ブリスターは、糸の一部が他の糸よりも短く撚りが強い状態で織られることによって発生します。糸が収縮して、ふくらみが生じることで、テキスタイルに質感やボリューム感を与えることができます。
ブリスターは、ウール、コットン、シルク、ポリエステルなどの繊維を使ったテキスタイルに見られることがあります。ブリスターは、衣料品や家庭用品、インテリア用品、アクセサリーなどに利用されます。
「スムース (smooth)」は、織物の表面が滑らかで凹凸のない状態を指します。織物においては、スムースな表面は、糸の撚りが緩く、密度が高く、糸の粗さが均一であることが必要です。スムースな表面は、特にシルクや高級なポリエステル、ナイロンなどの合成繊維を使ったテキスタイルに多く見られます。
スムースな表面は、輝きがあり、手触りが滑らかで、清潔感があるため、衣料品や寝具、カーテン、家具などに広く使用されています。また、スムースな表面を活かしたプリントや刺繍などの加工も行われています。
「ダンガリー (dungaree)」は、コットンの生地の一種で、厚手で丈夫なテキスタイルです。元々は、インドのムンバイ (旧ボンベイ) のダンガリー地区で作られていた作業着のことを指していましたが、現在では、ジーンズなどのカジュアルウェアやエプロン、バッグなどの生地として広く使用されています。
ダンガリーは、平織りの綾織りで、厚手で粗い綿糸を使って作られています。そのため、耐久性が高く、丈夫で⾧持ちすることが特徴です。また、肌触りが硬めで、風合いにも独特の粗い感触があります。
ジーンズの生地としても有名で、ダンガリー素材のジーンズは、独特の風合いがあり、スタイリッシュでカジュアルな雰囲気を演出することができます。
「シャンブレー (Chambray)」は、コットンを使用した生地の一種で、デニムに似た細かいブルーの縦糸に対して白い横糸を綾織りにすることで、斑やストライプ模様が出る生地です。軽くて通気性が良く、風合いも柔らかいため、シャツやブラウス、ドレスなどの軽い衣料に適しています。
シャンブレーの歴史は古く、19世紀にフランスで生産が始まりました。当初は、白い縦糸に対して青い横糸で織られていたため、反転して見るとデニムのような模様が出ることから、「リバース・デニム」とも呼ばれていました。その後、細かい縦糸に対して白い横糸で織られることが一般的になり、「シャンブレー」という名前が付けられるようになりました。
現在では、さまざまなカラーや柄のシャンブレーがあり、シャツやブラウスなどの衣料品の他、バッグや小物などのアクセサリーにも用いられることがあります。
「キャンバス (Canvas)」とは、綿や麻、ポリエステルなどの繊維を織り上げた厚手の生地のことを指します。主にバッグやシューズ、テント、アウトドア用品などに使用されることが多く、その耐久性や強度が高いことが特徴です。
キャンバス生地は、平織りや斜織りなどの織り方があり、また、糸の太さや密度によっても異なる特徴を持ちます。特に綿素材を使用したものは、通気性が良く肌触りも優れているため、バッグやシューズなどのアクセサリーにも用いられます。
また、最近では、キャンバス生地を用いたファッションアイテムも増えてきています。シャツやパンツ、ジャケットなど、厚手の生地を使ったワークウェアやミリタリージャケットなどが流行しています。
「スエード (Suede)」は、牛革や豚革、羊革などの動物の表皮を剥ぎ取って加工した、やわらかくて滑らかな革のことを指します。革の裏側を加工しているため、通常の革に比べて毛足が⾧く、起毛加工を施したものが多くあります。
スエードは、高級感があり、柔らかい質感が特徴です。また、軽くて通気性が良いため、服飾品やアクセサリーなどにも使用されます。特に、スニーカーやブーツ、バッグ、手袋、ジャケットなどのファッションアイテムによく使われています。
スエードは柔らかいため、水や汚れに弱いことが欠点です。そのため、革専用のクリーナーやブラシを使用して、清潔に保つ必要があります。また、湿度が高い場所や⾧時間の直射日光なども、スエードには避ける必要があります。
「ウーブン (Woven)」とは、織物のことを指します。縦糸と横糸を交互に組み合わせて作られる生地で、糸の種類や密度、組み合わせ方によって、様々な質感や柄が表現されます。
ウーブンは、布地を作る最も基本的な方法のひとつで、古代から使われてきた歴史ある技術です。現代でも、様々な素材や用途のウェアや生活雑貨に広く用いられています。
ウーブン生地には、様々な種類があります。例えば、シャツやドレスなどに使われる薄手の「ポプリン (Poplin)」、デニムに使われる「デニム (Denim)」、厚手のジャケットやバッグに使われる「キャンバス (Canvas)」などがあります。また、糸の色や柄の組み合わせによって、ストライプやチェック、花柄などの様々な柄が表現されます。
「人工皮革 (Artificial leather)」は、本来の皮革に似た見た目や手触りを持つ合成素材の一種で、人工的に作られた素材のことを指します。主に合成樹脂や化学繊維などを使用して作られます。
人工皮革は、本来の皮革に比べて価格が安いことや、耐久性や防水性に優れていることから、様々な製品に広く利用されています。代表的な用途としては、衣服・バッグ・財布・靴・車内装飾などが挙げられます。
また、人工皮革は環境に優しい素材として注目されています。本来の皮革の製造には、動物を殺さなければならないため、環境保護や動物愛護を考える人々からは批判の声もあがっていますが、人工皮革の場合は動物を使わずに製造することができるため、環境や動物愛護に配慮した製品として注目されています。
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